ということで後編です。

 前編はこちら
http://pendrell.diarynote.jp/201504122249519470/

 

 さて、前編で紹介したとおり、変わったデッキでありながら、対クリーチャー性能は非常に高いデッキです。

 ただ、大会に持ち込む際には、当たり外れの大きいデッキかもしれません。


 はっきり言えば、対コンボ性能が非常に低いこと。コレにつきます。


 他にも幾つか欠点もあります。

 いくつか気をつける点を挙げていきます。


1 対コンボ性能が非常に低い


 基本的にはコンボデッキに対してはメインではマグロです。
 ハンデスもカウンターもない。かと言って、攻めるスピードも遅い。つまり、非常に厳しい戦いになります。

 コンボ相手にはランデスや罰する火などという、ゆっくりした事は出来ないため、暗黒の深部+演劇の舞台コンボをいかに早く決めるか、という勝負になります。

 とはいえ、ギャンブルや輪作を上手く使えない限りは、序盤ではなかなかそろいません。コンボデッキの多くは、カウンターがあるため、これらを対処するだけでも、コンボパーツの成立が厳しくなります。

 あと、カウンターの話ですが、1ターン目の踏査、マナ結合は無理の無いレベルで打ち消せると良いです。また、基本的にはギャンブル、輪作は通さないほうが良いです。面倒なことになりがちです。


 前編で紹介したデッキも、結局、最終戦でスニークショーに当たり、負けています。 
 一応サイドには抵抗の宝球を入れ、ANTなどへの耐コンボカードはつんではいますが、ショーテル系のデッキに対して厳しいことには変わりがありません。


2 「真の名の宿敵」などが非常に有効

 対クリーチャーに強いデッキなのですが、その対処手段は、「Maze of Ith」「The Tabernacle at Pendrell Vale」「罰する火」の3種類が基本です。

 そのため、真の名の宿敵を対処することが非常に困難です。また、罰する火の性質上、タフネス3以上を対処することは厳しいです。

 そのため、一度出てしまった「真の名の宿敵」を対処することは基本的には不可能で、殴られ続けることになります。

 また、「天使への願い」といった、タフネスの高いクリーチャーを複数出されると、対処することが非常に厳しいです。


 一応、クリーチャーが並べられないように、「The Tabernacle at Pendrell Vale」+不毛の大地による土地破壊というプランがあるのですが、基本地形を1枚出されるだけで、1体は生き残るのがほぼ確定してしまいます。
 (対策として、「幽霊街」はありますが、デッキに1枚のみです)
 そのため、序盤にライフを減らし、真の名の宿敵や火力でトドメ、という事が可能です。


3 特殊地形対策が有効

 デッキの構成上、特殊地形が山盛りです。
 しかも、それらを並べる事が多いです。

 そのため、「発展の代価」は致死ダメージになる可能性がありますし、「血染めの月」も有効です。

 ただし、気をつけないといけないのは、土地単デッキの基本的なアーティファクト・エンチャント破壊カードは、「クローサの掌握」です。また、メインからモックス・ダイアモンドも4積みです。

 そのため、たとえ血染めの月が出ている盤面でも、モックス・ダイアモンド→クローサの掌握という可能性があります。
 オムニテルを使う際にも、相手がクローサの掌握をサイドインしている、ということは覚えておいたほうが良いでしょう。


4 「輪作」に気をつける


 「輪作」は土地をライブラリーから直接戦場に出せる非常に強力なカードです。

 盤面に、「暗黒の深部」、もしくは「演劇の舞台」が出ていれば、こちらのエンドに輪作からもう1枚を持って来られ、いきなり即死させられる、という可能性もあります。


 また、『「発展の代価」を引いた、これでいつでも殺せる。』などと、油断をしてはいけません。
 発展の代価に対応し、「輪作」→「Glacial Chasm」で、無効にさせられる可能性もあります。

 
Glacial Chasm
土地
累加アップキープ ― 2点のライフを支払う。(あなたのアップキープの開始時に、このパーマネントの上に経年(age)カウンターを1個置く。その後あなたがこの上に置かれている経年カウンター1個につきアップキープ・コストを1回支払わないかぎり、それを生け贄に捧げる。)
Glacial Chasmが戦場に出たとき、土地を1つ生け贄に捧げる。
あなたがコントロールするクリーチャーは攻撃できない。
あなたに与えられるすべてのダメージを軽減する。


 アイスエイジのアンコモンカードではありますが、強烈な効果です。
 要するに、戦場にある限りダメージを受けなくなります。

 気をつける点として、これを手札からプレイされた場合、土地のため、対応することが出来ないということがあります。
 そのため、火力を抱えているにもかかわらず、打たなかったがために、勝機をのがしてしまう、という可能性もあります。

 ただし、デッキに1枚しか積まれないカードのため、このカードが墓地に落ちていたりする場合は、ダメージを軽減される可能性はないと考えて良いです。
 (壌土からの生命などで回収をしても、インスタントタイミングで出すことは出来ない)


5 「壌土からの生命」はなるべく追放しよう

 このカードで、とんでもないアドバンテージを取られてしまうため、できるだけ早めの対処が望ましいです。
 逆に言えば、このカードさえなければ、アドを取られにくいため、なんとかしたいカードです。

 死儀礼で追放や、外科的摘出、「安らかなる眠り」なども有効です。

 ただし、外科的摘出などを使う場合には、サイクリングランドに注意が必要です。
 「平穏な茂み」(緑1マナでサイクリング)を使って、摘出に対応して発掘し、逃がされる可能性があります。
 


6 「暗黒の深部」のトークンは対処不可能ではない

 たまに、暗黒の深部のトークンを出されてすぐに諦める人がいますが、一応まだ可能性はあります。エムラクールよりはまだマシです。

 「20/20 飛行 破壊不能 伝説」というだけです。
 カラカスや撤廃などのバウンスで対処出来ますし、未練ある魂トークンや、デルバーなどの飛行クリーチャーでチャンプブロックも出来ます。
 剣を鍬になどでも追放できます。  
 おおむねインスタントタイミングでエンド時に出されるため、困難ではありますが、リリアナで生贄に捧げさせる事もできます。
 終末も有効ですし、様々な対処方法があります。殴打頭蓋で1回でも殴っていれば、即死しない可能性もありますし、まだ慌てるような時間じゃない、ということもありえます。
 



 ともあれ、基本的に長引くと厳しいので、早めに殴ってライフを減らしていくのが基本になります。
 不毛の大地の無駄遣いはせず、適切なタイミングで使用していく事が望ましいです。

 たとえば、こちらにタルモゴイフがいる場合に、「Maze of Ith」を割って、ダメージを与えていく。その際、壌土からの生命を打ち消せれば、さらにもう1ターンダメージを与えられる。

 また、火力の対処方法はほとんどないため、序盤で削り、火力でトドメは非常に有効です。

 サイドとしては、墓地対策、特殊地形対策が有効な相手になります。
 また1回だしたパーマネントは結構長持ちすることもありますので、「硫黄の渦」のような継続的な効果を持つカードも有効です。(ドロースペルはないため、クローサの掌握などは、自力で引くか、ギャンブルで持ってくるしかない)




 色々とかなり端折ってしまったため、時間があるときに追記したいところです。

 非常にざっくりした話ですが、少しでも何かのプラスになれば幸いです。

 ここまで読んでくださった方に、より良いマジックライフのあらんことを。 

コメント

あじあ
2015年4月15日0:45

最近土地単使ってます。

ショーテル系が辛いのはその通りで、あとは奇跡も苦手です。
今はサイドに殺戮遊戯を取っており、そこそこ効果は実感できます。
踏査とmoxで2ターン目キャストが見えるのがありがたいですね。

スニショ→騙し討ち指定後にkarakas
オムニ→ショーテル指定
奇跡→天使への願い指定後にあとは相殺をこまめにグリップで破壊
ANT→苦悶の触手or燃え立つ願い

こんな感じでしょうか。

たれ太
2015年4月15日2:08

記事お疲れ様ですー。
フェア寄りのデッキだと土地単はかなりきついので、とても参考になります。
やっぱ輪作は止めないときついですよねぇ…持ってくる土地が何であれ大体詰みますわ…

ZENO(ゼノ@ 5色の人)
2015年4月15日22:34

>あじあさん
補足して下さり、ありがとうございます。
実際に使っている方のご意見をいただけるのは、本当に助かります。
非常に分かりやすく、説得力があります。感謝です!

>たれ太さん
フェア系に強いデッキですもんね。なかなか厳しい相手だと思います。
輪作は本当に強くて参りますね。実にエグい。
相性的に厳しいものがあるかと思いますが、ほんの少しでも参考になれば何よりです。

nophoto
はじめまして
2015年4月16日11:39

土地単と戦ったことなかったので参考になりました。


お礼にカード名の間違いを記載しておきます。
× 浄土からの生命
○ 壌土からの生命

です。

ZENO(ゼノ@ 5色の人)
2015年4月16日23:46

>はじめましてさん
おお。ご指摘ありがとうございます。
訂正させていただきますb

葉月
2015年5月22日2:56

私も土地単を使っているものなのですが、地平線の梢のドローの注意喚起もした方がいいと思います。

初心者の方からすると、ケアすることを覚える内容の一つだと思えるので。

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